STEP 1基本となる原理・考え方を理解する

02カラーの原理

狙い通りの髪色を作り出すために欠かせないヘアカラーの原理。
薬剤ごとの仕組み・特徴を理解することで、どんな髪色も自由自在に再現できるようになります。

様々な理論を深掘りする前に重要なこと

アルカリカラー剤の仕組み

カラーの1剤と2剤の成分
COLOR
1剤
染料・アルカリ
OX
2剤
過酸化水素水
(オキシ)
アルカリカラーの流れ
1剤のアルカリが髪のキューティクルを開く

薬剤を内部へ浸透させる

1剤のアルカリと2剤の過酸化水素水が混ざる

活性酸素を発生させる

活性酸素が髪のメラニン色素を脱色させる
(脱色作用)
1剤の染料と活性酸素が混ざり、酸化重合を行う
(染色作用)

アルカリと活性酸素の働き

“アルカリ”がどうなると”活性酸素”がどうなるのか?

アルカリが強いと「活性酸素」の発生量が増える
= 脱色・染色も強くなる

アルカリが低いと「活性酸素」の発生量が減る
= 脱色・染色も弱まる

バージン毛に8レベルの薬を使った場合(3パターン)

比較表

オキシ毎の違い
カラー剤のスペックをどのくらい発揮したいかで使いわける

濃度が高ければ100%スペックが発揮されるのに対し、濃度が低ければ活性酸素の発生が抑えられる。

脱色力 染色力 ダメージ スピード 活性酸素
6% 大きい 早い 多い
4.5% やや大きい やや早い やや多い
3% 普通 普通 普通
1.5% 少ない やや遅い 少ない

「染色」に必要な過水濃度は2%なので3%あれば染色はされる

カラー剤の違い
脱色作用 ダメージ 色持ち 発色
アルカリ あり 1〜3ヶ月 酸化重合
低アルカリ 少しあり 1〜3ヶ月 酸化重合
塩基 なし 2〜3週間 イオン結合
マニキュア なし 3〜4週間 イオン結合
HC なし なし 2〜3週間 浸透・吸着

PHの移動があるのでダメージはゼロではない

マニキュア・塩基性・HCについて

染まり方 落とし方
マニキュア −の電子のマニキュアが毛髪表面の+の電子にイオン結合して吸着。 ブリーチ or
ティントクリア
塩基性料染 +の電子の塩基性染料が毛髪表面の−の電子にイオン結合して吸着。 ブリーチ or
ティントクリア or
ライトナーアルカリで消える場合あり
HC料染 浸透・吸着 ブリーチ or
ティントクリア or
ライトナーアルカリで消える場合あり

カラー剤の使い分けまとめ

アルカリカラー
明度・彩度・色相を調整しやすい王道

脱色作用・染色作用が行われるので明度や彩度や色相が調整しやすい。

低・微アルカリ
ダメージレスのトーンダウン専用

トーンアップで使用することはない。

塩基性・HC染料
ダメージ毛への高彩度専用

健康毛には色が乗りにくい。

マニキュア
健康毛へのダメージレス専用

ダメージ毛には色が乗りにくい。